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惟 yi 紫野京子のWebsite
蝶
春先から初夏まで飛び続けている
紋白蝶の羽根が
夕鶴のつうのように
日に日に薄くなって
蝶は鱗粉を何に代えているのか
今は梅雨の雨に打たれて
弱々しく花のまにまに渡ってゆく
薄れてゆく 蝶のかたち
溶けてゆく 翅の輪郭
白い花と 見分けがつかないほど
花びらとなって花に停まる
季節の移ろいは
いのちのうつろい
けれど蝶には かなしみはなく
ただ 溢れる自然があるだけ
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春先から初夏まで飛び続けている
紋白蝶の羽根が
夕鶴のつうのように
日に日に薄くなって
蝶は鱗粉を何に代えているのか
今は梅雨の雨に打たれて
弱々しく花のまにまに渡ってゆく
薄れてゆく 蝶のかたち
溶けてゆく 翅の輪郭
白い花と 見分けがつかないほど
花びらとなって花に停まる
季節の移ろいは
いのちのうつろい
けれど蝶には かなしみはなく
ただ 溢れる自然があるだけ