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弥生のきもの その2

  • mcshinok
  • 2022年4月21日
  • 読了時間: 2分

 去年はこの着物に黒地の牡丹が描かれた帯を合わせました。でも今年はあまり桜を見過ぎたのか、花の帯ではない帯をと思い、黒地に葵の葉が描かれた名古屋帯を選びました。

 これは元は祖母の引き抜きのリバーシブルの袋帯でした。片面が葵の葉で、片面は扇の染。どちらも捨て難いとても趣のある染めでした。でもそのままだとよほど気合を入れないと結べないと思い、木村幸夫さんにお願いして、名古屋帯にして頂くことにしました。そしてどちらを活かすかも木村さんにお任せしたので、仕上げて下さった荷物を解く時はドキドキしました。

 写真は少し暗いので判りにくいのですが、葵の葉が線描きのものと、鹿子になっている葉があります。

 合わせる小物をモノクロームにしようか迷ったのですが、やはりこれから緑の季節なので、帯締めも帯揚げも緑の入ったものにしました。


 今日のお稽古の時に私はこの前に教えて頂いたところを、すっかり忘れていると思っていたのですが、先生が思いがけないお言葉を仰って下さったので驚きました。

 「身体が覚えていますね。」


 そういえば大昔に、大学生の頃、車の免許を取ったのですが、親が運転するのを許してくれなかったので、免許を取って8年後に、小さな子供がいるので家人の車に乗ろうと思い、あらためて運転の練習をするため教習所に通った時、意外にすっと運転できたのに自分でも驚いたことがあります。

 そしてもう一つ、阪神淡路大震災の日、一番ひどい揺れの瞬間は何が起こったのかわからず、まずブーツを履き、夢中でみんなの安全を確認した後、椅子に座った時初めて、自分が震えていることに気づきました。ああ、意識には上らないけれど、身体は正直なのだな、こんなに怖がっていたのだなと思ったものでした。


 私は舞のお稽古をさせて頂いてから、これまでのように頭だけで考える在りようから、

頭で覚えたことを同時に身体でも覚えることを経験し、それまでずっと囚われていた不安感から初めて抜け出せたような気がします。

 

 

 
 
 

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