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葉月のきもの その2

  • mcshinok
  • 2022年9月25日
  • 読了時間: 2分

 先週の木曜日はまた舞のお稽古でした。台風一過、朝は涼しかったので、用意していた絽の着物をやめて単衣の着物にしようと考えました。まだあまり単衣の着物を出していなかったので、色々見ながら決めたので、最終的には最初から見ると二転三転ということになりました。

 結局母の大昔の夏の小紋を、コートにするつもりで手元においていた芝の地紋の紗の布と重ねて、オリジナルの紗合わせの小紋があって、今着なければまた来年ということになるからと思い着て行くことにしました。


 実はこの撫子(なでしこ)の着物は、白地の絽にローズ色の撫子が一面に染められている小紋なのですが、亡母のお嫁入り道具のなかの一枚なのです。一歳十ヶ月下の弟が生まれてまもなく亡母は結核に罹り、それから十年間実家の離れで療養していました。ですからほとんど持ってきた着物は着ず仕舞いでした。私は自分が母の亡くなった歳(三十二歳)になった時、その若さに愕然としました。今までは遺された子供(この場合は弟と私)の悲しみだけを知っていましたが、その時の私は三人の子供の母でしたから、亡くなった母の哀しみを痛いほど感じました。

 殆どの着物はもう昔にどなたかに差し上げて、残った着物は50年以上経っているので布のつよさがなくなって、引っ張っただけで破れてしまうのですが、絽の着物だけ2枚残っていて、一枚は子供に浴衣代わりに使うようにと渡し、この着物だけもう何年も前ですが、木村幸夫さんにお願いして作って戴きました。

 長襦袢の半襟には桔梗の花が入っています。帯は科布を濃い焦げ茶に染めた八寸帯。少し淋しいので螺鈿の秋草の帯留めを付けています。








 


 
 
 

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